ときめきに支配されてまで

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私がBase Ball Bear『ポラリス』で泣いた理由

旧ブログにて2019年1月30日に投稿していた記事の再掲です。

 

Base Ball Bearが1月30日にリリースした4曲入り(+ライブ音源+ボーナストラック)EP『ポラリス』を聞いたら、泣いた。

というか、4曲目の『ポラリス』で泣いた。

 

一応、収録曲の感想を簡潔に述べるならば、①『試される』ヘビーなギターリフとそこはかとない懐メロ感が気持ちイイ、②『Flame』暖かいのに泣きメロ且つギターソロがエロい、③『PARK』暴力的なリズム隊(褒めてます)と手札としてのラップの強さ、といったところ。主観バリバリですみません。Flameのギターソロの入りめちゃくちゃエロティックじゃないですか?本来前置きみたいな書き方をするべきじゃない良曲たちなので、書く才能がある人にレコメンドしてほしい。

 

でもこれは私のブログなので、私の思ったことを書く。音楽的なことはわかりません。ギターも弾けないし、コードとかもあんまりわかりません。ひとつ言えることは、私はめちゃくちゃベボベが好きってこと。

 

まず、ここまでの3曲は進化した/新しいベボベの音楽という側面が強い(もちろん今まで築いてきた要素の良いところは汲み取っている)。

だけど、④『ポラリス』は鳴り始めの一音から、感覚的に"聞いたことある、ベボベの音"がした。うまく説明できないけど、過去の名盤『C』の時代の雰囲気がある。

あと、関根史織さんの歌うパートが、不思議なメロディだなと思っていたら最終サビで"コーラス(ハモり)がそのままメロディとして使われている"ことに気づいて鳥肌が立った。あそこめっちゃ気持ち悪い。気持ち良くて、気持ち悪い。

 

その上で、歌詞にやられた。

畳み掛ける言葉遊びみたいな"3"の波の終わり、最後の最後の一文「また掴みたいな 君のハート」にやられた。

 

自意識過剰でも構わない、この「君」はファンの私たちだと思いたい。

 

3人体制になってから3年(近く)、私はあんまり良いファンじゃなかった。正直、進む彼らに感情が追いつかなかった時期が丸々2年くらいはある。そしてそこに、罪悪感と少しの負い目のようなものもあった。今になってみれば歩みを止めないことがどれだけ難しくてすごいことなのかわかるが、なぜか勝手に置いていかれた気持ちになっていた。

 

でも、私(のようなファンたち)のことが、見えてたんだなあ。しかも、ずっと。

 

悪い意味ではなくて、かつて4人だったベボベは"小出祐介さんが先頭に立っている"バンドだと思っていた(それが良さの一つでもあった)。でも今のベボベは3人が横並びでとてもバランス良く役割を担っている。

"3"への覚悟と追求と、執着といっても差し支えないくらいのものが見える曲だ。3人が均等に歌っている。3人が順番に楽器で魅せている。3というキーワードが心地よく侵略してくる。

いつの時代が好きとか良いとかではなくて、「こっからは、こうします」という気概が、ひりひり伝わってくる。

 

Base Ball Bearには、3という数字が3つ、最初から並んでいたんだな、とふと思った。そして、泣いた。

 

ここで締めたらちょっとエモいなと邪な考えもあったんですが、どうしても小出祐介さんに聞きたいことがあるので書くだけ書いてみる。Disc2に収録されている『17才(17th Ver.)』の歌詞カード、ところどころ『十七歳』のほうの原曲と表記揺れがあるのはわざとでしょうか。考察厨なので気になります(どこかの媒体で答えてるとかあったらどなたかこっそり教えてください)。